※本動画は2021年10月22日に収録したものです。 今後の法改正等により、内容に不具合が生じる場合がございます。
自宅の戸建てを売却するときに、営業マンから設備表をご記入くださいと言われました。
これは何でしょうか。
はい。売買契約書には、売主は、買主に、売買物件について、売主が知っている事柄を説明していただくようになっています。そのための重要な資料です。
そうなんですね。なぜ設備表が重要なのでしょうか。
高額な不動産売買契約では、売買物件の状況が、売買契約締結時にどのような状況であるのか、また、どのような状況で買主に引き渡しをするのかを明確にしておく必要があります。その中で、売主が買主に対して、売買対象の設備を明らかにするものが「設備表」です。設備表の欄の設備の有無について、「有」とした設備が引き渡しの対象となるためです。
では仮に、引き渡し後に一部設備が壊れていた場合ってどうなりますか?
はい。その場合に、設備表で故障・不具合の有無の欄で確認をして頂くことになります。
設備表に故障・不具合は「無」と記載されていたにもかかわらず、故障・不具合があった場合には買主は売主に対して修復の請求をすることが出来ます。
わかりました。補修の「範囲」はありますか。
あります。設備表には、「主要設備」と「その他」の設備に分けられております。
主要設備には給湯関係、水廻り関係、空調関係と、玄関関係の設備が含まれます。
売主への請求することができる部分は、主要設備です。
そうなんですね。請求できる期間はありますか?
はい。あります。引渡完了後から7日以内に、買主から通知を受けた故障・不具合に限り修復義務を負います。
7日以内ですか。
では、設備表に記載された主要設備のうち故障や不具合があったものは全て修復の対象になるのでしょうか。
いえ、全てではありません。
主要設備のうち、「故障・不具合」の欄に「有」と記載したものは、売主の修復義務は負いません。
わかりました。
では、設備表は売却をする際の、どのタイミングで必要となりますか?
はい。それは、不動産会社に売却を依頼する時に、ご記入を頂いた方が良いですね。
そうなんですね。それは何故なんですか?
はい。出来る限り早い段階で設備の故障や不具合を売主が確認し、購入を検討されている方に知らせるためです。
問題がないと分れば、購入希望者も前向きに検討して頂けると思います。また、売買契約締結時に売主から買主へ設備表について説明をして頂きます。売却依頼時と売買契約締結時とで、設備の状況が異なることもあり得ますので、売買契約時に改めてご記入いただいた設備表について、売主から買主へ説明していただきます。説明することによって、買主が設備に故障・不具合があるかないかを、またその故障・不具合の内容を知って購入した場合、引き渡し後のトラブル防止にもつながります。
確かにそうですね。
その他、設備表について注意することはありますか?
そうですね、売買契約締結時に設備表を説明した後は、売主は引渡時までその状態を保たなくてはなりません。契約締結時の説明と引渡時の設備の状況が異なってしまった場合には、売主はその設備について修復の義務を負わなくてはならないからです。今まで通りに生活して頂ければ問題ないかと思います。
なるほど、良くわかりました。ありがとうございました。